人間の皮膚感覚を再現したフレキシブルタッチセンサー
タレコミ by taraiok
taraiok 曰く、
これまで人間の皮膚は圧力やねじれ、せん断状態といった感覚の差を識別できるが、人工的なセンサーでその違いを識別することは難しかった。しかし、Nature Materialsの今週号によれば、「Kahp-Yang Suh」氏たちが開発したナノファイバーを使用したセンサーを使用すれば、その差が判別できるという(Nature Materials、Nature Japan、本家/.)。
一般的に機械的負荷を検出するフレキシブルセンサーは作製過程が複雑だ。今回開発されたセンサーは、最初にポリマー繊維のシートに直径100ナノメートル、長さ長い1ミクロンのポリマーナノファイバーを敷き詰めたファイバーアレイを2枚作製する。これに導電性の高い白金をコーティングするという工程で作製できる。そして、この2枚のファイバーアレイ向い合わせにかみ合わせると、ファイバーどうしが接触することによって、接触の程度によって電気抵抗が変化する。この差を識別して人間の皮膚のように圧力、ねじれ、せん断を識別できる。5パスカルの圧力に反応するとしている。
実用性は心拍モニタリングを含む複数の用途で実証されているという。このような微妙な触覚の入力が可能になれば、人工皮膚の作成や人と対話するように設計されたロボットなどの製造に役立つと考えられる。